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菱友商事が本社を構える広島県福山市は、日本三大絣のひとつ「備後絣」が生まれた地。古くから織物が盛んで、繊維業の発展とともに分業化が進み、機織り、染め、洗い、縫製、付属品など、個々の会社が専門分野に特化して技術を磨いてきました。私たちの「ものづくり」は、こうした高い技術を持つ様々な企業とのコラボレーションから生まれます。
新しいテーマに次々と挑戦し、高付加価値のテキスタイル開発が実現できるのは、アパレルに関係する企業が一カ所に集積し、お互いに交流することで刺激し合う風土があるからにほかなりません。よりいいものを目指して切磋琢磨する「ものづくり」の好環境があります。
今の繊維業は、下請け的な存在では成り立たない時代に来ています。菱友商事は、この分業システムで培った個々の技術力を活かし、産地化することで技術を結晶させ、他ではできない「ものづくり」文化をこの地で育てていきたい、そう考えています。規模の小さい家族経営の企業が多いイタリアでは、それぞれが得意分野で独自性を発揮してものづくりを行った結果、ウール・シルクの一大産地を形成して世界市場での地位を確立しました。
イタリアのように、さらにはイタリアを超える新しい「ものづくり」文化をつくるために、個々の企業が家業を極め、独立性を保ちながら技術を結集して「ものづくり」を行う、そうした新しい家業化の実現に向けて菱友商事は進んでいきます。
